FritzingのPCB基板のパターン図作成方法

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前頁ではオリジナルのカスタムパーツを作成する方法を紹介していますが、 パターン図作成以外の内容はそちらを参照下さい。

この頁では、既存部品ライブラリのパターン図を利用して作る方法を記載しときます。
既存部品ライブラリの保存場所はFritzingをインストールしているフォルダーに有ります。
[c:\xxxxx\fritzing.2011.07.11.pc\parts\svg\core\pcb]
xxxxxは自分でインストールしているフォルダーです。(C:\Program File\など)
fritzing.2011.07.11.pcはインストールバージョンにより異なります。

[fritzing.2011.07.11.pc\parts\svg\obsolete\pcb]や
[fritzing.2011.07.11.pc\parts\svg\contrib\pcb]にもパターン図があるよ

この中から自分の作りたいパターン図に近い図形をチョイスします。

今回は下のファイルを利用しました。
[fritzing.2011.07.11.pc\parts\svg\core\pcb\screw_terminal_10_3.5mm_pcb.svg]

1.利用するファイルを開く

 @ Inkscapeを起動します。

ファイルを開く1  A [ファイル(F)]→[開く(O)]を操作して
   "screw_terminal_10_3.5mm_pcb.svg"を開きます。
   左図の様な感じですね
 B 下の赤枠アイコン部分をクリックすると全オブジェクトが選択されます。
 ファイルを開く2

 C [オブジェクト(0)]→[90度回転 半時計回り]をクリックしてオブジェクトを回転させます。
  注意 描くパターン図は基板裏から見た図では無く、基板表(部品取付面)から見た図です。

 D ドキュメントの背景色を変更します。
  ドキュメント背景の色替えは、[ファイル(F)]→[ドキュメントの設定(D)]をクリックして、ドキュメントの
  設定画面を表示させます。
  ファイルを開く3
  赤色枠内をクリックします、[背景色の選択画面]が表示されるのでここから色を選んで下さい。
  薄い灰色辺りがお勧めです。
  ファイルを開く4
  これでシルクスクリーン印刷用のラインが見えましたね

2.パターン図のXML記述について

 @ [編集(E)]→[XMLエディタ(X)]をクリックして下さい。
XML記述1
 緑枠がシルクスクリーン用の画像グループです。
 シルクスクリーン用の図形はこのグループに入れます。

 青枠がピン穴用のデータ画像グループです。
 ピン穴用の図形はこのグループに入れます。

 また、グループIDの名称は変更しないで下さい。

 [オブジェクト(O)]→[グループ解除(U)]の
 操作を行うとこのタグフォーマットが崩れます、
 解除操作はしないで下さい。


3.パターン図の変更箇所について

 パターン図の変更箇所

4.この横のラインは不要なので消します

横ライン削除
 XMLエディタから
 @の部分のタグ文字をクリックして下さい、
 横のラインが選択されると思います。
 選択したらAの部分をクリックすると削除されます。


5.この穴ピッチを2.5mmに変更します

穴ピッチ変更1
 0.1インチが2.54mmです。

 @ ツールバーの赤枠の部分を操作して寸法単位をインチ(in)に変更します。
   なぜインチにするのぉ、それはねぇ、計算が簡単だからさぁ。


穴ピッチ変更2
 A XMLエディタから次のタグ文字”<svg:circle id="connector0pin">”を
   クリックします。
   左図の様に選択されると思います。
 B Y方向の位置は変更しません、X方向位置を変更していきます。
   まず、"X:-0.550"が基準です。覚えておきます。
   (-0.550に 0.1インチづつたして行きます)


穴ピッチ変更3
 C XMLエディタから次のタグ文字”<svg:circle id="connector1pin">”を
   クリックします。
   左図の様に選択されると思います。
 D X方向位置に-0.550+0.1=-0.450を設定します。


 E タグ文字”<svg:circle id="connector9pin">”までこの操作を繰返します。

6.四角枠をTA7291Pの外形サイズに変更します

 @ 今度は寸法単位をmmに変更します。

 外形サイズに変更1

 A 四角い白のラインの何処かをマウスでクリックすると上図の様に選択されると思います。

 B TA7291Pの外形サイズは横27mmで縦4mmです、この値を図の[幅][高さ]に設定します。

 C 図形の位置を移動させ完了です。

7.ドキュメントの設定

 前ページの”breadboard:部品本体の画像”項のA−3A−4の様に操作して、
 [カスタムサイズ設定]と、[整列と配置]を実行して下さい。
 カスタムサイズは上の6.Bで設定した値を入れればOKです。
 あ、カスタムサイズはmmの単位で入れるのを忘れないで下さい。

8.保存

 ファイルを"プレーン SVG(*.svg)"型式で保存して下さい。
 「名前を付けて保存」で名前を変更して下さいね、呼び出し元に上書きしないよう注意

《図形の追加》

シルクのライン図形やピット穴図形等を追加したい場合の操作です。
ここではシルクのライン図形を追加して見ます。

 図形の追加1

 @ [編集(E)]→[XMLエディタ(X)]をクリックして下さい。

 図形の追加2
 追加した図形のタグ文字は一番下に追加されてい
 ます。
 このタグ文字をシルクスクリーンのグループに移動
 させます。


 図形の追加3
 A
 移動するタグ文字を選択したままドラッグ&ドロップ
 操作を行います。
 左図の様になります。


 図形の追加4
 この様に移動されました。
 タグ文字が一段下がってシルクスクリーンの
 グループになった事が判ります。
 一段下がっていない時はシルクスクリーンの
 グループになっていないので再度操作します。


 図形の追加5
 ただし、図形の位置が変わるので変更が必要です。


 B XMLエディタから今移動させたタグ文字を選択すると白い四角枠が選択状態だと思います。
   この状態で[矢印]キーで移動させるか、図形のXとY位置に直接数値を入れて設定します。
   マウスでは移動操作できません、やり方があるかもね。




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